先日相談があった自筆遺言の中身の話です。
祖父が亡くなり、祖母とその子供2名を含めた3名が相続人でした。自筆遺言には、『不動産と動産のすべてを、妻○○に相続させる』と記載されていました。遺言を書かれた祖父は、銀行の預貯金を、動産という言葉で記したと思われます。
この遺言書は、家庭裁判所で検認手続きされ、遺言執行者が指定されており、法的に問題ない遺言だったとした場合、銀行は預貯金の解約手続きをしてくれるでしょうか?
答えは、現実には解約手続きに応じてくれる銀行もあれば、応じてくれない銀行もあります。ですので、動産の言葉を遺言書で使用する場合、動産(現金・預貯金も含む)として使用するのがより良いでしょう。
もし、銀行がこの遺言書で解約手続きに応じてくれない場合、どうなるかというと遺産分割協議になります。
相続人間の協議にならないようにと、遺言書を作成したのに、分割協議の話し合いをせざるを得なくなれば、遺言書を作成した意味がなくなります。
公正証書遺言のように、法律家のチェックの入らない自筆遺言は、今回の動産という文言に限らず、相続手続きができなくなるリスクもあるので、十分注意をする必要があります。
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