相続人が高齢の未亡人の場合の相続手続きの注意点

2023年08月21日

ご高齢で亡くなった方の相続手続きは、一般の相続手続きと違い、注意すべき点がいくつかあります。通常、故人の配偶者は相続人となりますが、故人と同様に高齢者ですので、相続手続きとは違った観点にも配慮する必要があります。ご家族と一緒に住んでいる配偶者の方であればよいのですが、特におひとりでお住まいになっている配偶者の方の場合、要注意事項がございます。

このケースで注意すべき点は、第1にその配偶者の方の健康面です。寒い冬ですと、脳卒中・脳梗塞や心臓麻痺、猛暑の夏ですと熱中症の心配があります。当協会でも、御自宅に何度お電話しても連絡が取れない80歳を超えた御高齢者の方が過去いらっしゃいました。この年代の方は、厳寒・猛暑時ても、なぜかエアコンをつけっぱなしにしていない方が多いです、節電意識からつけっぱなしにすることに抵抗を感じるご年代です。もちろん年齢的に、体温調節機能の低下も一因しています、ご高齢になると、寒い暑いという感覚が非常に弱くなるので、エアコンをつけたいと思わなくなるわけです。

ですので、定期的に連絡をするなど、見守りの連絡が相続手続きと並行して必要となります。当然ですが、相続手続き終了後もご家族の方が見守りをしていく必要があります。地球温暖化の異常気象の時代になり、高齢者を見守るという意識がますます必要となる時代となりました。

第2に認知機能の低下です。

年齢とともに記憶力の低下は当然として、話をしても、まともな会話ができなくなってくる場合があります。お会いしていないうちに急激に悪化する場合もあります。ご家族が同居していれば気づいてあげることができるのですが、一人暮らしですと、誰にもわからないまま判断能力の低下が一気に進展していきます。亡くなったご主人から有価証券を相続した場合など、証券営業の方が何度も訪問する中で関係ができ、よくわからないまま、リスク商品を購入してしまうなどの問題があります。株などのリスク商品の相続は、判断能力のなくなってきている高齢者でなく、年齢の若い子供さんなどが相続できるよう、遺産分割協議を進められることをお勧めします。認知症の対策としては、後見制度や財産管理を信頼のおける家族に託すという家族信託契約なども元気なうちであれば準備可能となるので、専門家にご相談ください。