遺産は、遺言通りに分けますか?(遺言書がある場合)

2017年12月13日

故人の持ち物を整理していて、遺言書を見つけた場合、遺言書の内容通りに遺産を分けますか?

遺言書に記載された相続分を「指定相続分」といい、法律で定められた法定相続分より指定相続分が優先されることになります。

例えば、父親が亡くなり、相続人が子供3人の場合。遺言書が無ければ、それぞれ3分の1ずつ財産を相続することになります(法定相続分)。しかし、遺言書が見つかり、その中で「すべての財産は、長男の〇〇が相続」といった内容が記載されていたなら、他の二人には相続分が無いことになります。

また、遺言書にすべての財産の分け方が記載されている場合もありますが、一部のみ記載されている場合は、残りの財産は法定相続分に基づいて話し合いで分けることになります。

例えば、遺言書には財産として「不動産、預貯金、証券、現金」とあり、分割方法も指定されていますが、遺言書を書いた後に購入した自動車に関しては、その分割方法が記載されていない場合、自動車の相続方法のみ相続人間で話し合うことになります。

一方、遺言書がある場合、必ずしもその内容通りに分けないといけないかというと、そうではありません。基本的には遺言書の通りに分けることになりますが、相続人が合意すれば、話し合いでそれ以外の分割方法にすることもできます。