生命保険や預金は解約手続きをしたけれど、家や土地の名義は亡くなった父のまま・・・というケースも多いのではないでしょうか?
あるいは、さらに先代の祖父の名義ままというご相談も珍しくありません。
土地は登記されているけど、家屋は未登記という状態もよくあります。
また、預金は銀行で手続き、生命保険は保険会社へ連絡と、窓口が分かりやすいのですが、不動産の名義変更ってどこで行えばいいのでしょうか?
なんとなく難しそう・・・そんなイメージです。
名義が亡くなった方のままでも、税金さえ支払っていれば、特に生活に支障はないし・・・。
誰か専門家に頼むものなのか、自分でできるものなのかもよくわからない。。。
また、そもそも不動産の名義変更って義務なのでしょうか?
遺産分割協議などで家や土地を相続する人が決まったら、名義変更をしましょう。
相続登記は義務ではありません。
ただし、不動産が故人の名義のままだと、売却ができません。
せっかく相続しても、家を担保にお金を借りることもできません。
また、相談に来られるお客様の中にも、相続登記を放っておいたばかりに、その後次々と相続が起こり、権利関係が複雑化しているケースが見られます。
兄弟姉妹は仲が良くても、それぞれの子供同士はどうでしょう?
子供のころは交流があっても、大人になり、関係が疎遠になると、一つの不動産を遺産分割するだけでも、かなり長期化することがあります。
自分の子供に迷惑をかけないためにも、相続登記は放っておかずにご自身の代できちんとしておくことをお勧めします。
不動産登記は、司法書士の独占業務ですが、もちろん相続人がご自身で手続きすることも可能です。
その場合、最寄りの法務局(登記所)で必要書類や申請書の記載方法を教えてもらいましょう。
また、登記には登録免許税という税金がかかります。
これは、「相続(相続人への遺贈を含む)」の場合は不動産価額の1000分の4で、「相続人以外への遺贈」だと1000分の20となります。
司法書士に頼む場合は、登録免許税の他に、報酬が必要です。
書類がそろったら、提出先は不動産の所在地の法務局です。
郵送も可能ですので、問い合わせてみましょう。
登記が完了すると、登記識別情報通知書と登記完了証が交付されます。
不動産の登記識別情報通知や権利証って見たことありますか?
家の金庫や、銀行の貸金庫に入れて大事にしまってあるご家庭もあると思います。
以前は、不動産の所有者には「権利証(表紙に登記済証と書かれているもの)」が交付されていましたが、現在は、「登記識別情報通知」に代わっています。
識別情報通知には、12桁の英数字(パスワード)が記載されています。
現在の制度では、このパスワードを知っている人=所有者なので、とても大切な書類です。
パスワードは開封しないと見れないため、売却などで使用するまで、開封せずに、他人に見られないように、大切に保管しましょう。
また、相続登記は義務ではありませんが、表題登記は義務です。
税金を払っているので、まさか亡くなった方のご自宅が未登記とは思っていない方も多いのですが、未登記の場合、表題登記をする必要があります。
(表題登記は司法書士ではなく、土地家屋調査士が行います)
前の所有者のままになっている不動産がありましたら、ぜひご相談にお越しください。(初回無料です!)