相続放棄したのに財産を受け取ってしまったら?リスクと対処法を解説

- 相続放棄
- 相続ワンポイントメモ
相続放棄を考えていたのに、うっかり財産を受け取ってしまった…。そんな場合、相続放棄の効力はどうなるのでしょうか?また、どんな行為が「財産の受け取り」とみなされるのでしょうか。この記事では、「相続放棄 受け取ってしまったら」というケースに焦点を当て、知っておくべき注意点と正しい対処法を詳しく解説します。
相続放棄とは?
相続放棄の基本ルール
相続放棄は、家庭裁判所へ申述し、正式に認められることで効力が生じます。単なる意思表示だけでは成立しません。
相続放棄後の注意点
相続放棄をしても、行動次第では「放棄を取り消した」とみなされるリスクがあるため注意が必要です。
相続放棄後に財産を受け取るとどうなる?
受け取りが「単純承認」と見なされる可能性
財産を処分・使用すると、「相続を単純に承認した」と判断され、相続放棄が無効になることがあります。
どこまでが受け取り行為とされるのか
- 故人の口座から現金を引き出す
- 故人の不動産を勝手に売却する
- 故人の車を使用する
など、具体的な行為例を紹介します。
相続放棄後に「受け取り行為」とみなされる具体例
故人の銀行口座から現金を引き出す
⇒ たとえ葬儀費用などの支払い名目でも、自分の判断で引き出すと「財産の処分」と見なされる可能性があります。
故人名義の不動産を勝手に売却する
⇒ 相続財産にあたる不動産を無断で売却すれば、相続を承認したとみなされる恐れがあります。
故人の車を引き続き使用する
⇒ 故人所有の車を自分のものとして使い続けると、財産を引き継いだと判断されることがあります。
故人の持ち物を売却したり譲渡する
⇒ 家具や貴金属、現金化できるものを第三者に売ると「財産の処分行為」とされることがあります。
故人の賃貸物件の家賃収入を受け取る
⇒ 故人所有の物件から家賃を受け取り続けると、相続した意思があったと見なされる可能性も。
相続放棄後にやってしまった場合の対処法
すぐに専門家へ相談を
行動が相続放棄に影響するか微妙な場合は、すぐに弁護士や司法書士などに相談しましょう。
家庭裁判所への申立てが必要なケースも
放棄の意思を改めて確認したり、特別な事情があれば、裁判所での手続きによる対応が必要になることもあります。
相続放棄を確実に行うためのポイント
相続財産の取り扱いに細心の注意を
放棄後は、相続財産に触れない、勝手に処分しない、を徹底することが重要です。
専門家にサポートを依頼する
初期段階から専門家に相談しておけば、放棄手続きとその後の行動を安全に進めることができます。
まとめ|相続放棄後は「財産に手を付けない」が鉄則
相続放棄後に財産を受け取ってしまうと、放棄が無効となり多額の負債まで相続してしまうリスクもあります。
細心の注意を払い、正しい手続きを進めることが大切です。
相続放棄や相続手続きに関する不安や疑問があれば、ぜひ当協会までお気軽にご相談ください。