法定相続人とならない親族は誰?

2017年03月31日

自分のきょうだいが亡くなった場合、相続財産はもらえるのでしょうか?

配偶者が相続人になることは誰もが知っていても、法律で決められた相続人とは、誰なのかは意外に十分理解されていません。どこまでの範囲が相続人なのか? 以下に説明します。

民法で決められた相続人を「法定相続人」といいます。法定相続人は「配偶者」「血族相続人」の 2つに分けられます。

まず、配偶者は常に法定相続人となります。ただし、離婚している場合や、内縁の妻・夫は相続人にはなれません。次に説明する血族相続人がいない場合、配偶者がすべての財産を相続することになります。

血族相続人とは、血のつながった親族のことで、これには順位があります。

一番優先順位が高いのは、被相続人の子です。子については、実子や養子、嫡出子(法律上の夫婦の間の子)や非嫡出子(婚姻していない男女の間の子)の区別なく、すべてが相続人となります。ただし、非嫡出子の場合、母親の相続人には常になれますが、父親の相続人になるには、認知されている必要があります。

また、養子については、「普通養子」は養親、実親どちらの相続人にもなれますが、「特別養子」の場合、実親の相続人にはなれません。被相続人の子がすでに死亡している場合は、その者の子(被相続人の孫)が代わりに相続することになります。

被相続人に子がいない場合、次に優先順位が高いのが、親です。配偶者も子もいない人が亡くなった場合、すべての財産は親が相続することになります。父母がいない場合、祖父母へと相続権が移っていきます。

子も親もいない場合、次に相続人となるのは、兄弟姉妹です。つまり、兄弟姉妹が遺産を相続するには、被相続人に子も親もいないことが条件となるのです。

兄弟姉妹が複数いる場合、均等に遺産を分けることになりますが、死亡している者がいる場合は、その者の子(被相続人のおい、めい)が代わりに相続することになります。

このように、血族相続人は該当者が不在の場合、子、親、兄弟姉妹の優先順位順に権利が移っていきます。