【税制改正】小規模宅地の評価減、適用面積拡大

2013年04月24日

亡くなられた方が住んでいたご自宅に、相続人が継続して居住するなど、所定の要件を満たしていれば、小規模宅地の評価減ということで、居住用の土地が一定の面積まで、8割評価減できる特例がありました。今年の税制改正で、8割評価減できる土地の適用面積が拡大されました。

改正前
居住用土地 240㎡まで 8割評価減
改正後
330㎡まで 8割評価減

更に、事業用に土地を貸していた方が亡くなられた場合、要件を満たしていれば、これまで 400㎡まで事業用土地が 8割評価減できました。今年の改正で、居住用土地と事業用の土地の評価減の併用条件が大幅に緩和されました。

改正前
居住用 240㎡、事業用 400㎡評価減の特例がそれぞれあり併用の場合、最大 400㎡まで適用可
改正後
最大 730㎡まで 8割評価減が適用可(完全併用)

仮に、坪 30万の路線価の小規模宅地の対象面積が 100坪(330㎡)増えたとすると、

30万 × 100坪 × 80% = 2,400万

相続税の計算対象となる評価額が 2,400万、改正前より減少することになります。特に、坪単価の高い居住用宅地や事業用宅地を相続される方にとっては、有利な改正となっています。

なお、小規模宅地の評価減は、相続税の申告をしてはじめて認められる特例です。よって、小規模宅地の評価減をして相続税がかからないからといって相続税の申告をせずにいると認められないのでご注意ください。