相続財産はどうやって分ける?

2021年06月21日

亡くなった方が所有していた財産(相続財産)をどのように分けたらいいのか、どのような割合で分けたらいいのかお悩みの方も多いのではないでしょうか?今回は相続財産の分け方についてご説明します。

相続人同士の相続割合はどうすればいいの?

ご相談にいらっしゃるお客様からよく「法定相続分で分けないといけないんですよね?」と聞かれることがあります。しかし結論から申し上げると基本的には分割協議(相続人同士の話し合い)で話がまとまればどのような割合で分けても問題ありません。例えば相続人が母、長男、次男の3名の場合3名が話し合いの結果母がすべての財産を相続することに決まれば母は相続財産のすべてを相続することも可能です。

法定相続分とは、各相続人の取り分として法律上定められた割合をいいます。亡くなった方が遺言書を残していた場合、原則としてその内容に従うことになるため、相続人全員での話し合い(分割協議)は行われないのが通常です。一方で、分割協議がまとまらない場合は調停や審判によって遺産分割方法が決定されます。法定相続分は、この調停や審判の際に基準となるものです。

分け方の種類

相続財産の分け方にもいくつか方法があります。残された財産の内容や相続する割合などによって分け方についても話し合う必要があります。

  • 現物分割

例えば預金は母、不動産は長男、有価証券は次男といったように財産の種類や預金の口座ごとで誰が相続するのかを決め、分割することです。この場合、相続人それぞれが自分が相続するものに対して名義変更や解約等の手続きをする必要があります。

  • 共有分割

例えば預金1000万、不動産2000万、有価証券1000万、計4000万の相続財産だった場合に母が1/2、長男次男が各1/4づつと割合を決め、それぞれの財産を割合に応じて相続する方法です。不動産がある場合、共有持ち分での相続になる為その後の2次、3次の相続時に複雑になる可能性があります。

  • 換価分割

不動産や有価証券を売却し、売却代金を相続人同士で分割する方法です。空き家や管理しきれない不動産があったり、有価証券を現金化して分割したい場合などに使われます。

  • 代償分割

例えば母がすべてを相続し、その代わりとして長男次男に1000万円づつ支払うといった形の方法です。この場合財産を相続するのは1名になる為、他の相続人は解約や名義変更などの手続きを行わなくて済みます。

まとめ

このように相続財産の分け方はいろいろな方法があります。また、割合に関しても話し合いがまとまればどのような分け方でもよい為、相続人同士でしっかりとコミュニケーションを図りお互いが納得できる形を見つけていくのがいいでしょう。

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