相続放棄「したつもり」にご注意を!

2020年11月02日

相続放棄・単純承認・限定承認とは?

相続放棄…プラスの財産もマイナスの財産もどちらも引き継がないこと

単純承認…プラスの財産とマイナスの財産の両方を引き継ぐこと

限定承認…プラスの財産の範囲内でマイナスの財産を引継ぐこと

相続放棄もしくは限定承認を選択される場合には、相続開始を知った日から3か月以内に家庭裁判所への申し出が必要となります。そして、相続放棄は相続人がそれぞれ単独で行うことが出来るのに対し、限定承認は相続人の全員が一緒に行う必要がありますので注意が必要です。家庭裁判所への申告がない場合には自動的に単純承認したとみなされます。

 

「財産をもらわないこと」=相続放棄ではない!?

誤解している方が多いのですが、相続放棄をするには、必ず家庭裁判所への手続きが必要であり、単に「財産をもらわない」ことを相続放棄とは呼びません。家庭裁判所で手続きをしないと、財産を何も相続していなくても、亡くなった方に借金など債務があった場合は、債務を負担する義務を負うことになります。そのため、財産も債務も両方いらない場合には、相続放棄をしたほうが安心です。なお、相続放棄をしても、死亡保険金や死亡退職金、遺族年金などは、遺産ではないため受け取れます。

相続放棄や限定承認には期限がありますので、選択を迷われている方は一度専門家に相談されると良いでしょう。