相続人はだれなのか 戸籍を調べてみましょう

2021年05月10日

人が亡くなり、その方の所有していた財産を家族などが受け継ぐとき、相続が発生します。この財産を所有していた人を被相続人、財産を受け継ぐ人を相続人と呼んでいます。では相続人が誰か、これを確定・証明するために調査を行います。調査方法は、被相続人の出生から死亡まで連続した戸籍謄本の取り寄せです。戸籍とは・・・こちらをご確認ください

  • 戸籍の取得の仕方

さて、戸籍調査は被相続人の最後の本籍地で戸籍(除籍)謄本をとることから始めます。そして次はそこに記載された情報をもとに従前の戸籍または除籍、あるいは改製原戸籍の謄本を取ります。この作業を繰り返し、出生まで地道に遡っていくことになります。尚、連続しているかどうかの確認方法は、「新しい戸籍の作成日」と「一つ前の戸籍の最終有効日(消除日・除籍日)」が一致していることです。戸籍や除籍の謄本は本籍地の市区町村役場の戸籍係に請求します。遠隔地の場合は郵送で請求することも可能です。

戸籍により、被相続人がいつ誰と誰の間に生まれた子であって、その両親のもとで兄弟が何人いるか、誰と結婚したか、子供が何人いるか、いつ亡くなったかといったことが明らかになります。戸籍を揃えることで、法定相続人が明らかになります。さらに、相続人全員の現在の戸籍謄本にて、相続人が現在も生存していることを確認します。尚、ご自身で戸籍を取得する際は、役所窓口・郵送のほか、自治体によってはコンビニで証明書等の自動交付が可能です。

また戸籍調査により取り寄せた戸籍は、被相続人と相続人の関係を確認するための客観的な資料として、下記相続手続きの際に各種機関へ提出を求められます。

  • 相続税の申告
  • 不動産の相続登記
  • 預貯金や証券口座の名義変更(詳細はこちら
  • 相続放棄または限定承認

戸籍調査というと重々しい気もしますが、ご自身で対応することが可能です。もし不安な場合は、司法書士や行政書士など専門家に相談されることをお勧めします。