ちょっとした気持ちのすれ違いから相続のもめごとは起こります。
先日こんな相談がありました。亡くなられたのは 80代のお父様。相続人は、お母様と、2世帯で同居している長男の Aさん、嫁に出ている長女の Bさん。
お母様は、病気で入院中とのことで、兄が主導で相続手続きをしていました。父の生前から兄妹間の意思疎通は少なく、財産のことがあまり伝わっていなかったようです。
お父様が亡くなられてから、妹には兄からの相続手続きの連絡もあまりなく、遺産分割のことが気になりはじめた頃、いきなり遺産分割協議書が司法書士から妹に送られ、決定的な対立となったようです。
兄は、遺産の分け方など特に妹に隠す意図もなかったようですが、ささいな意思疎通のずれが争いに発展してしまったケースでした。
一般的に親と同居している相続人と外に出ている相続人とでは、親の財産に関する情報量が違うので、もめないためには相続人の間の情報共有を意識して行い、手続きを進めていく必要があります。