6. 遺言書
[1]遺言書は3種類
まずお手元の遺言書がどれに該当するか見て下さい。
それによって手続きは変わってきます。
(1)公正証書遺言
公証役場で作成されたものです。特に手続きは必要ありません。
(2)自筆証書遺言
故人が作成したものです。裁判所で検認の手続きが必要です。
しかし自筆証書遺言は民法 で厳格に要件が定められていますので、
要件を満たさず遺言書としての効力がないこともあります。
(3)秘密証書遺言
ケースとしてほとんどないので省略しますが自筆証書遺言と
同じように裁判所での 検認手続きが必要です。
[2]複数の遺言書がある場合で矛盾する記載がある場合は最新のものが
有効です。 新しい遺言書で古い遺言書の記載を取り消し(撤回)
されたものとみなされるからです。
[3]封筒などにのり付けされた遺言書を開封すると罰せられますので
注意してください。
[4]相続手続きに必要な戸籍は、故人の死亡のわかる戸籍と相続する
相続人の戸籍だけで手続きが できる場合があります。
(提出先へご確認ください。)
[5]遺言書に記載のない内容は、法定相続分で分割するか、
相続人全員の話し合いにより決めることができます。
[6]遺言書は故人の最後の意志です。
生きていれば本来自由に処分ができた財産なので、
遺言がある場合はそれに従うのが 原則です。
ただし相続人全員の合意があればこれと異なる遺産分割をすることも
可能です。