不動産が多い場合の遺言書作成の失敗例

2016年10月24日

不動産が中心の相続財産をお持ちの親御さんが、3人の子供がもめないようにと遺言書を作成しました。亡くなって、その内容を見ると不動産はすべて同居していた長男に、預貯金等の金融資産は次男と長女を中心にという内容でした。

実家の先祖からの不動産は長男に守ってほしいという思いからだったようです。法律の専門家にも相談して作成したために遺留分は侵害しないように作成されていました。

しかし、相続となり相続税を計算してみて、困ったことがおきました。長男が相続する財産は不動産のみで、納税資金を支払えません。

争わないように、遺留分も考えて遺言書を作成したわけですが、遺言作成時に納税資金の検討がされていませんでした。

遺言書などで、相続税の検討をしていたのかな?と思うような遺言書を、たまに見かけます。遺言書を作成する場合、争わないようにという視点のほかに、相続税の視点も加えて検討し作成してください。